2007年度 第4回国際講座開催報告

    講師 チャールズ・クイン
    オハイオ州立大学東アジア言語文学科准教授
    テーマ 「躓くもきっかけ:外から内への細道」
    開催日 2007年10月13日(土)
    場所 城西大学東京紀尾井町キャンパス

    第4回講義は、オハイオ州立大学東アジア言語文学科准教授のチャールズ・クイン氏を講師にお迎えし、「躓くもきっかけ:外から内への細道」というテーマで開催されました。

    今回のタイトルの「躓く」について、ご自分の見解を様々な例えを織り交ぜながら、講義が始まりました。講師がお持ちの貴重なプライベート写真を見せていただきながら、ご自分の生い立ちから高校時代の日本に対する印象、何がきっかけで日本に興味を持ち始めたかなど話をされました。

    当時の日本は、アメリカから見て遠い国であり存在であったけれど、様々な必然的な偶然が、先生を日本へと導きました。スペインで英語を教える予定が急遽取りやめになり、恩師に相談したところ、日本での英会話講師の職を得ることとなり来日することになったのも、「躓くもきっかけ」の一つです。古き良き時代の日本の田舎での生活は困難もあったけれど、日本人との素晴らしい出会いがあり、実生活をしながら日本語を学び始めました。

    ご自分が実際に体験した言葉の聞き間違いを例にあげ、日本語での会話はその時のジャンルやシチュエーションで成り立つこともあるので、類推という手段が有効であることを学びました。

    日本語の「せっかく」「わざわざ」などの独特の言い回しは、そのシチュエーションでの使い分けを実体験することで、体得していきました。また一部の単語の意味しかわからずにその質問の内容を判断したところ、質問の意図に反した回答をしてしまったなど、「躓きの失敗談」もありました。日本語を日本語らしく覚えるのに、マンガを活用しました。マンガで使われた言い回しを参考にし、実際の会話に取り込んでいくことで文型を練習することにつながりました。

    講師の実体験に基づく講義は、エピソードが満載で会場からしばし笑いがあふれ、終了後は活発な質疑応答が行われ、受講者には有益な時間を過ごしていただくことができました。今回も、城西国際大学の安房キャンパスに衛星でサテライト中継が実施され、より多くの方に講義を聴いていただくことができました。

    チャールズ・クイン氏
    チャールズ・クイン氏

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