2010年度 第2回国際講座開催報告

    講師 ブリジ・タンカ
    デリー大学  歴史学教授(専門:インド、近代日本)
    テーマ 「過去の探検:世界に映る日本近代史」
    開催日 2010年7月17日(土)
    場所 城西大学東京紀尾井町キャンパス

    2010年度第2回目講義は、デリー大学教授で東アジア歴史研究が専門のブリジ・タンカ先生を講師にお迎えし、「過去の探検:世界に映る日本近代史」というテーマで開催されました。

    今回は特別に元駐インド大使の谷野作太郎さんにもご出演頂き、冒頭、谷野元大使より簡単なお話があった。 日本では、近年インドの経済力への関心が高まっているが、インドでも、世界の中で一番期待と憧れを持っている国が日本であることは意外と知られていない。インドと日本は、古くは奈良時代の東大寺大仏開眼式の時代からつながりがあり、インドから影響を受けた日本文化は数多くある。

    ブリジ・タンカ氏

    続いて、ブリジ・タンカ先生より、近代日本とインドとの関係についてお話があった。19世紀末から20世紀初頭の時代における、日本人とインド人の交流について検証してみると、この時の日印交流が、近代日本と世界の国際関係を理解する一助になるのではないかと考えている。最も代表的な例として、インドの詩人・哲学者のラビンドラナート・タゴールと、日本の画家の岡倉天心の交流がある。ダゴールは、日本が明治時代からの急速な近代化を成功させた背景には、「日本人の精神の可動性(mobility of their minds)」があるのではないかと考えていた。岡倉はインドで日本文化を伝えたが、岡倉の伝えた日本文化の根底にある美的感覚がインドの急速な近代化を可能にしたのではないかと考えている。

    などのお話がありました。講義終了後は活発な質疑応答があり、受講者には有益な時間を過ごしていただくことができました。

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