2009年度 第4回国際講座開催報告
講師 | 永島 明子 京都国立博物館 主任研究員 |
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テーマ | 「世界を魅了した日本の蒔絵」 |
開催日 | 2009年11月21日(土) |
場所 | 城西大学東京紀尾井町キャンパス |
- 1.中世までの日本の蒔絵
- 蒔絵の基となる漆は、日本、朝鮮半島、中国の一部のみに自生している。
基本的な蒔絵の技法は、平蒔絵、研出蒔絵、高蒔絵などがある。 - 2.西洋人が出会った蒔絵 ―高台寺蒔絵―
- 高台寺は、寺自体を蒔絵で作ったもの。普段使う日用品も蒔絵で出来ている。
- 3.大航海時代が生み出した蒔絵 ―南蛮蒔絵―
- この頃、西洋人が日本の蒔絵に出会う。お椀が実用性に優れている。水でも洗えるし、熱にも強い。
- 4.絶対王政の宮殿を飾った蒔絵 ―紅毛漆器―
- 宗教的なもの、タンスなどが、商品として日本から輸出された。(南蛮漆器)
1670年代、ポルトガル人による、インド洋から日本にまたがるグローバリゼーションな文化交流があった。 - 5.蒔絵の流行と東洋趣味
- 日本の漆器をフランスのパリでフランス人が、まねしようとした。
ドールハウスの壁に漆器から剥がした漆を貼った。その結果、漆がヨーロッパ中に広がった。 - 6.王候のコレクションと京の店先
- マリーアントワネットのベルサイユ宮殿の自分の部屋に、蒔絵で作った机、タンスなどを使った。
ヨーロッパの王室には、日本の日用品・雑貨品だったものが輸出され、保存され残っていた。 - 7.そして万国博覧会
- ジョージ・ソルティングのコレクションから長いつながりがわかる。
